この調査結果から、患者さんは花粉症の激烈な症状に悩み、一刻も早く症状から解放されこのシーズンを快適にすごしたいと希望されていることを痛切に感じました。また、花粉症は、疾患としての重篤度は低いものの、その症状は激烈で患者さんの生活の質を著しく低下させていることもわかりました。
花粉症は完治することが難しく、セルフケアと適切な薬による治療といった対症療法がメインとなります。症状が出る前、あるいは症状が軽いうちから治療を開始する初期療法が効果的といわれていますが、今回のアンケート調査結果からも、早めに受診し、指示通りに薬を用いることで治療に対する満足度が高まることが示唆されました。また、効果を患者さんが実感することによって受診回数が増え、結果的に高い満足度につながるとも考えられます。その一方で、効果がすぐにみられない治療、効果が不十分な治療は患者さんの治療への意欲(薬をきちんと使う、受診するなど)を低下させてしまい、結果的に満足のいく治療が遂行できないことを実感しました。このことから、患者さんご自身が積極的に治療に参加することの重要性を示すとともに、花粉症診療に携わる我々も、適切で効果の高い治療を目指すことが重要であると感じました。
国民の約20%が花粉症で悩んでいるといわれていますが、未だ根治的な治療法は開発されていません。今後も花粉症は増加すると予想されますが、ご自身にあった治療法を見つけ、積極的に治療に取り組むことで、つらい花粉症シーズンを乗り切っていきましょう。
監修:千葉大学大学院医学研究院 耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学教室 教授 岡本 美孝先生 |